ビン玉の作り方
瓶玉とは昔の浮き玉の事です

ガラス職人さんが、一つ一つに息を吹き込み作った、ガラスの玉です

あの恐ろしい津波でも割れずに残っていた貴重な瓶玉

MINIビン玉と同じで最初は輪を作ります

その輪に放射状にさらに輪を編んでいる所です
カカトで押さえる辺り、本職っポイですねぇ
カエル股は捻れるので今回は『ホンメ』と言う結び型で作るそうです

カエル股より手間が掛かる編み方です
本当はロープも三本をヨッたモノを使うのですが、何せ品不足ですからね
二本ヨリのモノを使用しました

ロープは束のままでは編みづらいので適当な長さにカット
刃物で切るより、焼き切った方がロープのホツレ予防の処理も一緒に出来ます
一石二鳥、この辺りもプロ顔負けですねぇ
一段目から二段目に差し掛かる所にポイントがありました

最後の輪は二段目の高さ分、余計に大きくするんだそうです            
  そうする事によって編み目が水平に並び、真上が垂直線上にピタリと合うんだって
※意味わかるでしょうか?!

なみにこの部分の処理のしかたは人によって様々                
一段づつロープをカットするともっと綺麗になるそうですが、           
豊さんはロープが無駄になるのを嫌って、輪を大きくする方法で処理します 
途中でロープが足りなくなったら、継ぎ足します                 
結び目が沢山あるので違和感が無いです                    
昔は浮き玉全部にこの作業をしてました                      
何百個と同じ作業の繰り返し                            
『夜中でも眼をつぶってでも編めるぞ』と言ってます
左は下から通して、右は上から
編み目の中を通す

あれ? もう一回などとやっているウチに

あっと言う間にテッペンの処理に突入。やっぱり仕事が早いです

45年overのキャリアは伊達ではありません

そうです、佐須はギリギリ南部藩でしたので伊達じゃないんです

『伊達』+『じゃない』=『佐須』
人によっては、あらかじめ輪にしたロープを作り
一緒に締め上げる方法を取る人もいますが、
豊さんはロープが無駄になるのを嫌います


最後の輪っかの部分まで一本で作りあげます

締め上げたロープの下をくぐらせ輪を作ります
ココでなーんとスペシャルツール
『鹿の角』を使い始めました
いくら田舎の釜石でも鹿の角など売ってません

その辺に落ちてます

道端とかにね

コレは本当(笑)
ロープを焼き切っては繋げてを繰り返し、最後の処理をして完成です
1センチも無駄なロープが出ませんでした

流石です、特大の瓶玉です

このサイズはそうそう無いですよ

あの津波でも割れずに残ったなんて
しかも漂流せずに陸地に残っていたんですからね

奇跡の瓶玉ですね
 

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